小林秀雄●そうすると、やはり個性というものがあるのですか。/岡潔●個性しかないでしょうね。(『人間の建設』)
— 小野不一さん (@fuitsuono) 4月 17, 2012
小林●岡さんがどういう数学を研究していらっしゃるか、私はわかりませんが、岡さんの数学の世界というものがありましょう。それは岡さん独特の世界で、真似することはできないのですか。(『人間の建設』)
— 小野不一さん (@fuitsuono) 4月 17, 2012
岡●私の数学の世界ですね。結局それしかないのです。数学の世界で書かれた他人の論文に共感することはできます。しかし、各人各様の個性のもとに書いてある。一人一人みな別だと思います。ですから、ほんとうの意味の個人とは何かというのが、不思議になるのです。(『人間の建設』)
— 小野不一さん (@fuitsuono) 4月 17, 2012
ほんとうの詩の世界は、個性の発揮以外にございませんでしょう。各人一人一人、個性はみな違います。それでいて、いいものには普遍的に共感する。それが個人の本質だと思いますが、そういう不思議な事実は厳然としてある。(『人間の建設』)
— 小野不一さん (@fuitsuono) 4月 17, 2012
それがほんとうの意味の個人の尊厳と思うのですけれども、個人のものを正しく出そうと思ったら、そっくりそのままでないと、出しようがないと思います。一人一人みな違うから、不思議だと思います。漱石は何を読んでも漱石の個になる。(『人間の建設』)
— 小野不一さん (@fuitsuono) 4月 17, 2012
芥川の書く人間は、やはり芥川の個をはなれていない。それがいわゆる個性というもので、全く似たところがない。そういういろいろな個性に共感がもてるというのは、不思議ですが、そうなっていると思います。個性的なものを出してくればくるほど、共感がもちやすいのです。(『人間の建設』)
— 小野不一さん (@fuitsuono) 4月 17, 2012
個性が普遍に通ずる/『小林秀雄全作品 25 人間の建設』小林秀雄 - 古本屋の覚え書き d.hatena.ne.jp/sessendo/20090…
— 小野不一さん (@fuitsuono) 4月 17, 2012
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