2016年6月14日火曜日

労働者派遣法違反 芸能プロ社長ら逮捕 各紙見出しに見るAV是非のニュアンスの違い

今回の大手AVプロダクション元社長らの逮捕容疑。労働者派遣法違反(有害業務就労目的派遣)であって、AV出演強要に対するものではない。つまり、強制の有無にかかわりなく、AV出演させたら逮捕します。ということ?各新聞の見出しを比べた。

産経:大手AVプロダクション元社長ら逮捕 女性「出演強要された」 労働者派遣法違反容疑
毎日:労働者派遣法違反モデルAV出演容疑で芸能プロ元社長逮捕
朝日:女性をAVに出演させた疑い プロダクション社長逮捕
読売:所属モデル女性にAV出演強制…社長ら3人逮捕
日経:女性にAV出演強要か 芸能プロ社長ら違法派遣容疑で逮捕 

各紙見出しに見るAV是非のニュアンスの違い

 強制の文字を入れている、産経、読売、日経は、強制でなければ、AV出演はOK。
 強制の文字を入れていない、毎日、朝日は、強制の有無にかかわりなく、AV出演はNO。

を主張している?


産経新聞http://www.sankei.com/affairs/news/160612/afr1606120006-n1.html
2016.6.12 19:30
大手AVプロダクション元社長ら逮捕 女性「出演強要された」 労働者派遣法違反容疑
経営していた芸能事務所に所属していた女性を、実際の性行為を含むアダルトビデオ(AV)の撮影に派遣したとして、警視庁が11日、労働者派遣法違反容疑で、大手AVプロダクション「マークスジャパン」(東京都渋谷区)の40代の元社長ら同社の男3人を逮捕したことが、捜査関係者への取材で分かった。女性が「AV出演を強いられた」と警視庁に相談して発覚した。s
 労働者派遣法は実際の行為を含むAVへの出演を「公衆道徳上有害な業務」として規制している。捜査当局が同法を適用して強制捜査に踏み切るのは異例。
 逮捕容疑は平成25年9月ごろ、マークス社に所属する女性を、みだらな行為を含む撮影のためAVメーカーに派遣したとしている。複数の女性が類似の相談をしており、メーカー側も女性が嫌がっていることを知った上で撮影していたとみられる。
 警視庁はマークス社やグループの「ファイブプロモーション」(同)を家宅捜索。メーカーの「CA」(港区)、「ピエロ」(練馬区)も捜索した。
実際の行為の撮影は、同法をはじめ複数の法令に抵触する可能性があり、AVは演技を撮影することが前提とされている。業界関係者によると、過激な内容をうたう海外発のインターネット上の動画配信サイトが拡大していることなどから、既存の大手メーカーでも同様の撮影が横行しているという。警視庁は、業界内で違法な撮影が常態化していたとみて実態解明を進める。
 AVの撮影が労働者派遣法の有害業務にあたるかどうかについては、判例上、「撮影時の行為の内容で判断すべきだ」とされており、製品の内容とは関係がない。

毎日新聞)http://mainichi.jp/articles/20160613/dde/041/040/039000c
2016年6月13日 東京夕刊
労働者派遣法違反モデルAV出演容疑で芸能プロ元社長逮捕
アダルトビデオ(AV)に出演させるために所属モデルの女性を撮影現場に派遣したとして、警視庁保安課は13日、東京都渋谷区の芸能プロダクション「マークスジャパン」の元社長、村山典秀容疑者(49)=東京都世田谷区代沢3=ら3人を労働者派遣法違反容疑で逮捕したと発表した。同課は性行為を含むAVの出演は、同法が派遣を禁じる「公衆道徳上の有害な業務」に当たると判断した。
 逮捕容疑は2013年9月30日と10月1日、同社所属の20代の女性モデルをAV制作会社に派遣し、神奈川県内でAVの撮影をさせたとしている。
 同課によると、女性は「グラビアモデルの仕事ができる」と説明を受け同社と契約。契約書にはAVへの出演も記載されていたが、女性には十分な説明がなく、契約書のコピーも渡されなかった。女性がAVへの出演を拒否しようとすると、「違約金を払え」などと迫られ、AV作品に出演させられたという。【斎川瞳】
    朝日新聞)http://www.asahi.com/articles/ASJ6D351GJ6DUTIL00C.html
     2016年6月13日13時25分
     女性をAVに出演させた疑い プロダクション社長逮捕
    アダルトビデオ(AV)の撮影のために所属女優を派遣したのは違法だとして、警視庁は、芸能プロダクション「マークスジャパン」(東京都渋谷区)の元社長村山典秀容疑者(49)=世田谷区代沢3丁目=ら3人を、労働者派遣法違反(有害業務就労目的派遣)などの疑いで逮捕し、13日発表した。
     保安課によると、ほかに逮捕されたのは同社社長古指隆士容疑者(50)=世田谷区宮坂2丁目=と男性社員(34)。3人は2013年9月30日と10月1日の両日、同社に所属する20代の女性をAV制作会社に派遣し、公衆道徳上の有害業務にあたるAVに出演させた疑いがある。同課は3人の認否を明らかにしていない。
     女性は09年ごろ、「グラビアモデルの仕事ができる」と説明を受け、タレントとしてマークス社と契約。その後にAVに出演する契約書にも署名したが、同社に契約解除を求めても、「親に請求書を送る」などと解除に応じてもらえなかったという。
     女性から昨年12月に相談を受けていた警視庁は今年5月下旬、同社やAV制作会社を捜索。女性の相談内容などから、労働者派遣法が禁じる有害業務への派遣にあたると特定したという。
     国際人権NGOヒューマンライツ・ナウ(HRN)は今年3月、AV出演をめぐる被害相談が3年ほどの間に72件寄せられたと発表。十分な説明なしにAVに出演する契約を結ばせ、断ろうとすると「違約金」を要求して出演を強要する事例が多いという。また、出演者が著作権などの権利を放棄する内容の契約が大半で、AVを制作するメーカーは自由に二次利用、三次利用ができ、販売が止められない構造になっていると指摘した。
    読売新聞)http://www.yomiuri.co.jp/national/20160612-OYT1T50014.html
    2016年06月12日 08時36分

    所属モデル女性にAV出演強制…社長ら3人逮捕

    所属モデルを強引にアダルトビデオ(AV)の撮影現場に派遣したとして、警視庁が11日、東京都渋谷区の芸能プロダクションの社長ら男3人を労働者派遣法違反容疑で逮捕したことが、捜査関係者への取材でわかった。同庁は、男らが内容を知らせないまま交わした契約書を悪用して出演を強要したとみて調べている。
     捜査関係者によると、社長らは2013年頃、所属していた当時20歳代の女性モデルを本人の意思に反して都内の撮影現場に派遣した疑い。女性との所属契約にはAV出演をほのめかす内容があったが、本人には契約書のコピーを渡さず、内容を知らせていなかった。女性が撮影を拒もうとすると、「違約金が発生する」などと迫り、出演させたという。
    日経新聞)http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG11H6P_R10C16A6CC1000/

    女性にAV出演強要か 芸能プロ社長ら違法派遣容疑で逮捕 

    2016/6/12 2:00
    20代の女性をアダルトビデオ(AV)の撮影現場に派遣したとして、警視庁は11日、芸能プロダクション「マークスジャパン」(東京・渋谷)の社長ら男3人を労働者派遣法違反(有害業務就労目的の派遣)容疑で逮捕した。
     捜査関係者が明らかにした。同庁は女性が意思に反する形でAVに出演させられていたとみて詳しい経緯を調べる。
     捜査関係者によると、逮捕されたのはマークス社の社長と元社長ら。3人は2013年、同社に所属する20代の女性をAV制作会社へ出演者として派遣し、神奈川県内の屋外で、有害業務に当たる性行為をさせた疑いが持たれている。
     女性は09年ごろ、所属していた別のプロダクションから「グラビアモデルの仕事ができる」などとしてマークス社を紹介され、移籍した。女性は当初AVに出るとは思っていなかったが、移籍後に同社がAV出演を承諾するよう迫り、契約書に強引に署名させられたという。
     女性は契約を解除しようとしたが同社は違約金を請求。「親に請求書を送る」などと言われて諦め、複数の作品に出演した。作品は一般に流通しているという。
     女性は弁護士の支援を受けて14年にマークス社側との契約を解除し、警視庁に被害を相談した。同庁はマークス社の関係先を家宅捜索し、出演作品の台本などを押収。性行為をさせられると知りながら、女性を撮影現場に派遣したと判断している。
     マークスジャパンのホームページによると、同社は「所属するグループ全体で500人以上と契約する大手モデル・AVプロダクション」としている。

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