H2SはH2Oとは違って、酸素に触れただけで電子を放り投げてしまうほど小さな力で互いに結合した分子でした。ですから、地表では電子の受け手、酸素さえあれば自然に酸化されましたし、ここではその受け手さえあれば加熱だけで電子を離してしまいます。
現在、化石燃料の枯渇を目前にして、多くの科学者が人類の明日のために、水からも加熱だけで電子を取り出すための触媒(酵素のように働く)の探査に必死になっています。
H2Oでは酸素と水素が強い力で結び合っていますので、両者を加熱だけでは簡単に切り離せません。誰かその方法を見出したなら、近い将来に来る水素社会の実現に大きく貢献するのですから、ノーベル賞を一度に二三個与えても良いほどです。それこそ人類の未来に光明を灯す研究成果です。
深海でもH2S由来の電子からATPとそれ由来の還元力が用意され、それらの受け手さえあれば、そこに生命の営みが始まるという原理は地上と同じ です。幸い、電子の主要な受容体として、噴気孔から二酸化炭素(CO2)などの酸化状態の無機分子や元素が放出されているようです。
とすれば、深海でも地上と同じ生命の営みがあり、有機物の生産が暗闇の世界で繰り広げられても不思議なことではありません。生命とは基本的には電 子の放出(酸化)とその受け手(還元)があることが最も重要な原理となった営みです。ただ、この海底での命もH2Oが存在して営まれていることです。http://www.pla ntatree .gr.jp/ handinh and/mes sage/es ashi9.h tml
from HAND IN HAND 町を緑に都市に自然を エッセイ 江刺洋司
http://www.pla ntatree .gr.jp/ handinh and/mes sage/in dex.htm l
科学エッセイです。まだ3分の一しか読んでませんが、植物がどんな風に生きているのか、基礎的なことがらからきっちり科学のことばで(しかも分かり易く--だからといってすぐ理解できるほど簡単な話でもないがww--)語られていてとても説得力があります。
近ごろの環境の話題は、専門的知識が乏しいため、何が正しくて何が間違っているのか、なかなか判断がつきません。あっちにふらつきこっちによろめく、そんな状態です。そんななか、こうした基礎的な知識を身につけて置くことは、大切なことだと思います。
まあ、環境問題と絡ませなくても、生命の話は単純に面白いです。自分の肉体がどんな具合にできているのか、知りたい好奇心は素朴な感情の発露です。知れば知るほど、自然の営みの凄さに驚くばかりです。
まさに、センス・オブ・ワンダーです!
#生物をエネルギー代謝という視点で眺めると、
(このエネルギー代謝という視点は無数の生物の共通事項として捉えられるので、DNAという視点と同様、生命の本質に触れた気分になれるので、わたしの頭はとても心地よいww)
電子供与体と電子受容体と電子(注)を取り出すためのエネルギー、この三つの存在によって生命は生まれる。(生命の三要素と理解した)あとは、供与体、受容体をどんな物質が担うか、エネルギー源を何にするかで(光、深海熱噴出、有機体)、そして、このプロセスを実現するための物質構成によって、生物の多様性が生まれる。(と理解した)http://
(注)電子の移動にはプロトン(水素イオン、H+)を伴うことが多く、裸の電子よりむしろ水素原子(H=H+と電子e-)として移動する。(『進化の特異事象Singularities』P40)
人間の場合、電子供与体は(食物摂取した有機体から得られる)ブドウ糖や脂肪酸など、電子受容体は(呼吸によって得られる)酸素、電子を取り出すエネルギー源はやはり食物摂取した有機体、ということになるのかな(と今のところ理解した、もちろん、中間的にはいろんな物質が関与しているのだが、それ を言い出すと途端に複雑になって頭がぐちゃぐちゃになるので止めるww)。
早い話、水は高いところから低いところに流れるように、電子もエネルギー準位の高い物質(電子供与体)から低い物質(電子受容体)の方に流れると いうこと(と理解した)。ただ、自然に流れるか、刺激(エネルギー)を与えてやらないと流れないかは、その物質たちの性質による。電子の結びつきの強弱によって決まる(と理解した)。
(メモ)エネルギーを取りだす仕組み
http://
(メモ)生元素動態分野:沿岸域の生物地球化学(2)
http://
via
(メモ)極限環境生物-微生物の種類(用語解説)
http://
from http://
(メモ)代謝 (metabolism)、異化 (catabolism)、同化 (anabolism)
http://
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